南アフリカ紀行 |
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リビングストン(1813〜1873) ビクトリアの滝の入口に、イギリス人医療伝道師で探検家のリビングストンの銅像がある。 軍人のような服装で、手には聖書を持っている。アフリカ探検者のなかで、最も偉大な人といわれている。 ザンベジ川を探検中、1855.11.17現地人が「雷鳴がとどろく水煙」と呼んでいる滝にでる。 彼は「この滝は、ヨーロッパ人の目に触れたことがなかった。これほどすばらしい光景を、空を行く天使達が見逃したはずは無い。」 そしてイギリス女王の為に、ビクトリア瀑布と命名した。 彼の著書、「南アフリカにおける伝道旅行」「サンベジ川とその支流」などがある。 さて、彼の迫力と強靭な面貌の銅像を見てからは、その人となりを追ううちに、ビクトリア瀑布の滝がかすれてしまつて、彼の生涯の方に興味が移ってしまった。 今回の、私の旅では、マンデラさんビコさんなど、すごい人たちのいたことを知った。 ここで、また新しくリビングストンさんに出会った。 かっての未知と暗黒の南アフリカで、信仰と人間愛の信念で以って、死をかけた一人の探険家を追うことで、私自身が身を正すような、厳粛な気持ちになったのである。 南アフリカの歴史の中には、こんな崇高な人がいる。 こんな強靭な信念を持った人がいたことを知った。 今の私では、その求道のすごさを記することが出来ない。 残念でさえある。 誰でも、何かの機会があれば、是非リビングストンに分け入れば、手の届かないようなすごい巨人がいるものだと、知ることになると思う。 私自身は、もっと詳しく知りたいが、その余裕の時間が乏しいのがもどかしい位である。 仮に生きたリビングストンが、私に言うとあれば、「君のこの残余の生命を無駄にしてはいけない。そんな一日一日を生きて行きなさい。君の信念のままに」であろうと思う。ともすれば易きに、軟わきにつくような生き方を目覚ましてくれる。誠に有難い出会いであった。 リビングストンの像を畏敬の念をもって見つめると、ビクトリアの滝にかかる虹が、正に天然自然の創造の神であるように、神々しく迫ってくる。 |
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